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ごあいさつ | MeKiKi

 阪神淡路大震災が発生した1995年(平成7年)の高齢化率は14.6%、東日本大震災が発生した2011年(平成23年)には23.3%、新型コロナウイルス感染症で非常事態宣言まで出された2020年(令和2年)には高齢化率は28.8%になりました。

 自然な事ですが、若者より高齢者の方が身体に不安を抱える人は多く、医療機関を受診する人は圧倒的に高齢者が多いです。

 働く人や、これから働きに出る学生が多かった時代は、医療は一部の病んだ人が利用するサービスであったかもしれませんが、人口1億2,571万人に対し3,619万人も居る高齢者、この高齢者の3分の1が通院や入院すれば、全人口の1割が医療サービスを受けていることになります。

 医療が生活に入り込んでいる人が増えれば、医療に対する要求も多様化すると考えられます。その要求に応えようと思っても、医療従事者だけでは解決できない課題も多くあります。

 平成22年度補正予算で始まった課題解決型医工連携事業化推進事業(経済産業省)は、産業界の力を使って医療の課題を解決していこうという異業種連携の考えが施策に反映されたものです。
 当サイトの主宰者はこの事業が始まる前から医工連携の専従者として働いていました。今でも専従者は多くありませんが、民間企業での経験と臨床経験を兼ね備えた専従人材は他に出会ったことがありませんでした。

 この10数年で培った経験の中で特徴的なものは、医療従事者の対話から得られる情報です。臨床経験と同時に学会活動も活発にしていましたので、独自の人的ネットワークを持っていました。
 逆に、このようなネットワークを持っていない人々は、医工連携において誤った道を進む可能性がある事も経験的に感じています。

 今回、サイトでは客観的な判断材料となるデータ等を集め、共有していく考えです。可能な限り、データの読み方についても丁寧に解説する予定です。
 その上で、もっと精緻な情報が欲しいという場合には、医工連携コンサルタントを雇って頂ければと思います。

 そのコンサルタントについても、臨床経験者を活用できるプラットフォームが形成される事を期待し、新たな仕掛けを試したいと考えています。

 まずは医療従事者のキャリア形成について熟考して参ります。医療従事者のキャリアの中に、異業種との連携や異分野での活躍も盛り込めるように、しっかり考えて参ります。少なくとも、筆者は医療従事者でありながら臨床には久しく立っていない、異分野で活動している者ですので、この経験は共有できるようにして参ります。

 サイト閲覧者の皆様のご支援、ご協力の下にサイトは成り立つと考えておりますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

2022年1月1日